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社会福祉法人はぐくむ会の基本理念

前理事長  森 繁樹
それは「福祉にロマンを」
平成2年5月開設以来、この理念の下に運営されてきた。
これは法人名「はぐくむ」にも由来している。人を「はぐくむ」ことの大切さ、その重要性は世の全ての物事にも関係している。単に親心、 博愛の精神のみをいうだけのものではない。遍(アマネ)く物事の基本的な理念でもある。
その法人名を体(タイ)し、施設名も「はぐくみ園」「逍遥の郷」「飛鳥の郷」等と、その思いを具体的な形として表わしてきた。
そのような中、人を「はぐくむ」ことを考えた場合、その思いを如何に前向きに考えてゆくべきなのか。それも福祉という世界に於ては、 その進むべき道への光明となり得る言葉として「ロマン」が一番と思われる。
「ロマン」を持つことができない思いは、思いとしても不十分のように思う。ただ、問題はそこで考える「ロマン」の中味であり、それの具体化である。
結果論としての「ロマン」の実現の可否ではなく、その「ロマン」に導かれた思い、そのプロセスこそが大切となる。
例えば、「はぐくみ園」の設立当初に設置した「炭焼き」作業の導入。これは将来に於て、若し炭焼きをしてみたいと思った時、指導者を探すことになる。 そんな時、「はぐくみ園」では炭焼きを行っているので教えてもらえるかもしれないといわれる。若し炭焼きの指導を求めて「はぐくみ園」に来園した時、 そこでの指導者は誰か。それは「はぐくみ園」の園生。
この一事を考えただけでも、何と素晴しい事であろう。一事が万事このような発想での取組が「はぐくみ園」での運営に生かされている。 この事の大切さに共鳴出来る人たちが、「はぐくむ会」の理念である「福祉にロマンを」求めて集(ツド)ってくれているものと私は信じたい。

障害福祉サービス顧問 森 正子
「はぐくむ」という言葉には二つの意味がある。その一つは万葉集の中の遣唐使随員の母が詠んだ長歌の反歌の一つの中にある「羽でくくむ」 つまり'庇(かば)い守る'という意味で
旅人の宿りせむ野に霜降らば我が子羽ぐくめ天(あめ)の鶴群(たづむら)
「我が息子のような旅人が仮の宿りをしている野原に、もし霜が降るようなことがあったら
どうか空を飛ぶ鶴の群れよ、その大きな暖かい羽で息子たちを庇い守ってやって欲しい」というもはやなす術(すべ)を知らない切ない母の心情を歌ったものだ。
二つ目の意味は『育む』で、この頃よく使われているが、これはどんな重い障害を持っている人(子ども)でも育ちの要素はその人(子)自身の中にあると信じ、 その育ちの要素がうまく発芽し伸びていけるよう、周りで水をやったり、日に当てたり、肥料を施したりするのと同様に、子ども(大人も)の育ちを支えていく営みを言う。
「はぐくむ会」「はぐくみ園」は大切な二つの要素を、制度の変革の波に翻弄されながらも、頑張って維持していこうと真面目に考えている法人、施設である。
さて、はぐくみ園は、森に囲まれ、第二はぐくみ園は太陽の光溢れる所にあり、大自然の懐に抱かれながら様々なハンディを持つ人たちが、自らの力を伸ばそうと、 仲間達と共に,大地に足を踏ん張って、汗を流し前向きに明るく働いている。その姿は訪れる人たちに「にんげん」の懐かしさを思い起こさせてくれるので、 ボランテイアの人たちや学生さんたちも度々訪れてくれる。
作業のほか地域に根付きたいと考えて、奉仕活動も行い、町主催の祭りへの参加も欠かさない。
園の参加がないと「来た甲斐がない」と言われるまで定着した。それは、限りない力を持っている利用者達の可能性を常に引っ張り出して生産活動のほかに、 歌う力も書道も、時には絵画もダンスも取り入れて生活に「張り」を持ってもらうよう心がけているところからはぐくまれている。
自立にむけての取り組みは、コパンやケアホームの充実も考えつつ、工賃も増やして、経済的にも出来るだけ自立を図れるよう、共に考えてゆきたい。